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| 派手な爆音を立てて火の粉が飛び散った。どんな頑丈な建物だって跡形もなく木っ端微塵。そう思って見たら、驚いたことに「門」はまだそこにあった。傷一つどころか、火にさらされた形跡すらない。 「へえ? ただの門じゃないって訳だ。面白いじゃないか」 言うが早いか、次の呪文が飛んだ。結果は同じ。さらに次。炎、氷、雷、その他とにかく習い覚えたありとあらゆる魔法。全部、無駄だった。 「……むかつく門だねえ。こりゃ一筋縄じゃいかないね。って、ヴィヴィ、あんたなにしてんのさ」 「うん、門が越えられないなら、森から迂回できないかなってね」 |
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| 「ニーザの言う通りだったかなあ」 森に入って十分と経たない内に、あたしは後悔してた。木の枝は鋭い爪、葉はまるで刃のよう。ねじくれた根っこは足を取ろうとするし、藪の下からは蛇の群れ。不気味な形をした鳥が、しわがれ声と共に極彩色の唾を吐きかけてくる。言っちゃなんだけど、この山最低。 でもあのままいたって通れるとは思えなかったし、なによりあたしは高帽子を諦めたくはなかった。 なんとか方向だけは見失わずに進んだけど、目の前に緑の壁が現れた時は、さすがに悪態が口をついたわ。 「あらら、また随分と大きな壁……っていい加減にしてよね!」 けっとばしたら、壁がうなり声をあげて動いた。ううん、正確には振り向いたんだ。それもそのはず、相手は石なんかじゃなくて、魔物だったんだから。空きっ腹を満たすことしか頭にない巨人。もちろん、まともにやり合ったって勝てる訳がない。ぺちゃんこにされる前にあたしは逃げ出した。 ところが相手も思ったほど馬鹿じゃなかったみたいで、あたしは袋小路に追い込まれちゃった。咄嗟に魔法で蔦を手繰り寄せて、間一髪、よじ登って逃れたよ。でも巨人のやつ、下で喚いてばかりで諦めようとしない。登るしかないみたい。本当、なんてことかしらね。 いたた、爪が割れそう。手のひらも裂けるわね、きっと。あたし、なんでこんなことしてるんだろ。言いつけ、試練、高帽子、大魔女の資格。そうそれ。力を手に入れて自由に生きる。そのためにはこんなところで死ぬ訳にはいかないんだ。 |
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やっとの思いでよじ登った先は平らで、大木が館のように寄り集まってた。あたしは暗いその隙間に入っていった。 |
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