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| 「うまかったよ、ごちそうさん」 「毎度ありがとうございましたぁ!」 |
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| うん、悪くない反応。客入りもいいし、今日も上々の売上だね。 にんまりとして僕は棚を叩いた。中に入っているのは、この店全部を合わせたよりも大事な宝物。言ってみれば、僕のお守りみたいなものだ。 何のことか分からないって? ああ、これはね、祖父さんと父さんが残してくれたレシピの山なのさ。ヴァレイの都料理から、バルクゥエイの田舎料理まで、なんでも載ってる。この店の料理は全部ここから生まれたんだ。だから、今この店があるのも、このレシピのお陰。本当、感謝してるよ。してるんだけど…… 実はここのところ、どうも物足りないんだ。なんだろう? 商売はうまくいってるし、なにも不満なんかないはずなんだけど、なんか張り合いがないっていうか……贅沢な悩みなのかなあ。うーん…… |
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| 「ちょっと何よこの味は! 主人を呼びなさいよ!!!」 なんか怒鳴っているお客さんがいるぞ。どうしたんだ? 「えーと、お客さ」 「あんた!ちょっとこれ食べてみなさいよ。あたしはこの五十年というもの何度もここに食べに来てるけど、こんなひどい味は初めてよ!」 変なことを言う人だな。まだ二十歳そこそこにしか見えないのに。しかもこんなに露出度の高い服を着ている人、そうそういないぞ。 「五十年って、まだどう見ても」 「年のことはいいの! ほら、食べてみなさいよ!」 うーん、ちょっと味が薄いか。魚も旬は過ぎてるけど、 |
| 「なに甘っちょろいこと 言ってるのよ!」 |
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轟音とともに光が走った! お祖父さんの代から使ってきた頑丈な大テーブルが粉々に砕けてる!? こ、これは魔法? 「お、お客さま、ら、乱暴はおよしください」 「あたしはあんたの祖父さんの代からここを贔屓にしてるの。今日だって久しぶりに美味しい物が食べられるって楽しみにしてたんだから。それがどうしてこんな味になっちゃったのよ! 納得するまでここを動かないわよ!」 えっ、そんな、ど、どうしよう。こんな事なかったし、えっと、 |