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次の日になってもムイムイは現れなかった。次の日もそのまた次の日も。それでもわたしはあまり気に留めなかった。いろいろとやることがあったし、すべてが動きだそうとしてたから。 |
| 結局、わたしはイゴールの傷が治るまで、毎日のように彼のもとへ通った。イゴールの傷は想像以上に重くて日常生活に事欠く有様だったし、なにより、わたし自身、誰かの役に立てることがとてもうれしかったから。 イゴールは事あるごとに不本意だって言い続けたけど、だからってわたしを追い出そうとはしなかった。つまるところは、不便を感じてたんだよね。 例のごろつきたちはと言えば、わたしに愛想笑いすらするようになった。わたしの機嫌を損ねると、イゴールがすっ飛んでくるとでも思ってたみたい。別にうれしくはなかったけど、余計な心配が減ったのは、よかったかな。 ただ、早く自分の力で生きていけるようにならなきゃいけない。そう強く感じるようにもなった。 |
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何週間かして、イゴールの体が元に戻った時、わたしはイゴールにお願いした。わたしに戦い方を教えてって。わたしに生きていくために必要なことを教えてって。 |
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そんなある日、部屋に帰ると、久しぶりにムイムイがいた。最後に会ったのはいつだったっけ? イゴールが傷付いていた、あの時以来? それなのに、今までちっとも思い出さずにいたなんて! |
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ぱっ、と花が現れた。いつか見た花。そういえば、生えているのを見たことがない、不思議な花。 |
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何年かが過ぎた。 |
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「マキ、お前いつまで<奈落>なんかにいる気だ?」 |
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ある晩のこと、わたしが部屋で寝ていると、扉が荒々しく叩かれた。起き上がって身構えると、イゴールの声がした。 |
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![]() 絵:氏縄 勝之 . 磯 桂子 文:奥田 孝明 PRODUCED BY NAMCO LTD. (C)2003 NAMCO LTD. ALL RIGHTS RESERVED |
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